子どもの好き嫌いは出来るだけ少なくしてあげたいですよね。
給食で困らないように・・・、栄養バランスが崩れないように・・・と色々考えるのが親心。
管理栄養士としての経験と、保育士だった私の母の保育現場の知恵を合わせた、我が家の好き嫌いを減らす方法です。
子どもに負担をかけず、お金も手間もかからないので、ダメもとでも是非ためしてみてください。
みじん切りは逆効果?
よく『食べられないものはみじん切りにして子どもが好きなハンバーグに入れてみましょう。』
なんて書いてある育児書なんかを見ますが、あれは逆効果だと思うのです。
たまたま上手くいった場合はいいですが、失敗した時のリスクが大き過ぎます。
ご自身に嫌いな食べ物がある方ならよくわかると思うのですが、自分が食べるならどうでしょう。
嫌いな味がみじん切りにすることによって余計に口に広がります。
そんなハンバーグ食べたくないですよね?
しかし1番の問題は子供が大好きなハンバーグに嫌いなものを練りこまれていることに気がついてしまった時です。
親への不信感、食べ物への不信感を抱くようになってしまうことにも繋がりかねません。
さらに苦労して作った料理を食べてもらえず、悲しくなったり、イライラしたりと親の負担も大きくなります。
私は子どもが嫌いな食べ物をみじん切りにしたり、何かに混ぜたりする不自然な調理をして食べさせるようなことはしないようにしています。
はじめましての時が1番大事!
子どもは本能的にはじめて食べるものを警戒します。
動物として当たり前のことですし、正常な反応です。
もしこれから初めて食べさせるものがある場合は、『嫌いな食べ物』を増やさないように注意が必要です。
逆を言えば「嫌いな食べ物」にしない絶好のチャンスです!
①少しでも嫌がったらすぐ撤収
初めての食材は少量用意します。
子供の口に入れたとたんに嫌がって口から出した!
そんな時はすぐ片付けてください。
無理に食べさせたりせずに、嫌がった食べ物のみを撤収します。
無理に食べさせないことでその食べ物へのネガティブな記憶を防ぎます。
②『嫌い』の呪文を唱えない
そして一番大事なこと。
『これ嫌い?』とか『美味しくないの?』などと周りの大人が口にしないことです。
『嫌い?』と聞かれれば
うん!きらい!
と言いたくなりますし
ぼくはこの食べ物が『きらい』なんだ
と言語化してしまいます。
これが食わず嫌いにもつながってしまいます。
まだ言葉を話さない離乳食後期~1歳児でも同じです。
話さなくても言葉を理解しはじめているので『嫌い』という言葉は使わないようにするとスムーズです。
親同士やママ友との会話で「○○ねぎキライみたいで食べなかったよ~」などの会話も、子供は意外と聞いているので気をつけたいですね。
③周りの大人が美味しそうに食べる
これはよく聞く方法ですが、周りの大人やほかの兄弟などが美味しそうに食べる方法です。
ここでのポイントはその子の分はすでに片付けておくこと。
みんなが食べている時にはすでに自分の分は無く、食べてみたくなる場合もあります。
欲しがればその場で食べさせてみてOKです。
(やっぱり嫌がるようであればまたすぐに片付けてください)
④魔法の言葉
これは2、3歳ごろから有効な魔法の言葉です。
これが一番お伝えしたかったことで、試してほしい声かけです。
子どもが次は食べたくなる魔法の言葉
○○にはまだ早かったかぁ~
です。
「○○はピーマン嫌いなんだね」や「好き嫌いせずに食べなさい」なんて言葉をかける代りにこの言葉をかけてください。
『嫌い』なのではなくて『まだ食べられないだけ』と刷り込むのです。
加えて
もう少しお姉さんになったら食べられるかもね!
○歳になったら食べられると思うな!
と今ではなく少し未来のその子に期待をしている姿勢をみせておきます。
そうなんだ・・・もう少し大きくなったら食べられるんだぁ
と本人も未来の自分なら食べられる気がしてきます。
子どもが小さいほど有効ですが、意外と小中学生にも効果がある方法です。
④忘れたころにリベンジ
ある食べ物を嫌がったので、無理に食べさせずに撤収。
それから数週間や数ヶ月くらいで、そろそろ忘れたかな?と思ったら、リベンジしてみてください。
何も言わず、さり気なく。
普通にあげてみてください。
あれ?すんなり食べた。
なんてことも。
もしまた嫌がるようであれば無理に食べさせず撤収します。
そして「まだ早かったかな~?」と魔法の言葉をかけてください。
すでに嫌いな食べ物がある場合
もうすでに嫌いな食べ物があって
ニンジンきらい!
ピーマン食べない!
などと頑として食べないこともありますよね。
そのような場合にも
もう少しお姉さんになったら食べられるかもね!
○○にはまだ少し早いのかな!
というような声かけをしてあげてください。
また上に兄弟がいる場合
お兄ちゃんも○歳くらいで食べられるようになったから○○もそろそろ食べられるかもね!
と兄弟を立てつつ、競争心をかりたてるのも有効です。
(兄弟がいない場合は親や従兄弟、お友達でも良いですよ)
大きくなったね
最近身長が伸びたなぁと思った時に「大きくなったね」と会話することがあると思います。
そんな時には
身長のびたね
○○が何でもよく食べるからだね!
と大げさに褒めてみてください。
自分の身体は食べたもので出来ているということを意識させることも大切です。
明らかに好き嫌いが多くて何でもよく食べるとは言いがたい場合には
背が伸びたね
○○が食べられるものが前より増えたからじゃないかな!?
などと、1つでも食べられるものが増えた時にはここぞとばかりに褒めてあげてください。
特に家族以外の人の前で言うと効果が高いので、おばあちゃんなどに協力してもらい、人前で褒めてあげてください。
まとめ
・親が「きらい」という言葉を使わない
・無理に食べさせない
・「まだ早かったかな~?」といつか食べられるようになると暗示をかける。
・食べられるものが増えたら「だから大きくなった」と褒める
味覚が過敏な子、個性として偏食がある子もいます。
無理のない範囲で食べられるものが1つでも増えるといいですよね。
お金も手間もかからない方法なので是非試してみてください。
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