管理栄養士辞めました!
色々考えた末、医療事務に転職しました。
医療事務の資格取得はどうだったのか、栄養士を辞めて他職種に転職してみてどうだったなどレポートします。
転職を考えている栄養士の方の参考になれば幸いです。
管理栄養士を辞めた理由
転職を考えた理由はもちろん複数あって、いろいろなことが重なった結果、栄養士を辞めようと思いました。
(少し長くなるので上のもくじから読みたい場所へ飛んでください。)
新卒で入った職場が酷かった
新卒で入社したのは中規模の病院で厨房は直営の救急指定病院でした。
私が入った時、前任の管理栄養士が調理師と喧嘩をして退職。
急遽栄養課主任を調理師が勤めていました。
そんな異様な職場に新卒の右も左もわからないペーペーの私が入社。
もう…ひどい有様でした。私の仕事のできなさも。
栄養士よりも調理師優位の職場で、定時の3時間以上前に帰宅し、調理師のタイムカードを栄養士が代わりに押しておくのが仕事の一つでした。
調理の仕事をして、夕食提供し食事介助や会議の後、栄養士の事務仕事をするため帰宅毎日深夜になりました。
朝も5時半出社、仕事が追いつかず休みの日も職場に行っていました。
結婚・転勤・転職
調理師主任には誰も楯突けない様な存在でした。
入社して3年、私は逃げるように結婚を理由にして退職しました。
一刻も早く辞めたい一心でした。
夫の転勤で800キロ離れた場所に引っ越すことに。
そこで給食委託会社に再就職しました。
しかし栄養指導やカンファに関わることのない給食管理だけの仕事内容は精神的にラクではありましたが(体力的にはキツイ)、疎外のようなものを感じました。
また、地域が違うので食文化が違うことに戸惑いました。
その土地の郷土料理や特に味付けに関して献立作成の際に苦労しました。
給料が安い
1つ目の病院よりもさらに委託会社は年収が減りました。
私には短大卒の妹がいますが、無資格で中小企業の事務員として勤めています。
その妹よりも稼いだことがなかった…。
確かに私は優秀ではなかったので、大きな病院に就職したわけでも公務員になったわけでもなく、年収が高くないことは仕方ないことです。
それでも年間130日休みがあり毎日定時に帰りプライベートが充実している妹を見ているとなんだか虚しくなってしまいました。
残業代もなかったので栄養士の仕事は収入と見合わないと思うように…。
そして栄養士の仕事を辞め、医療事務での就職を目指しました。
医療事務の資格は必要か
医療事務の資格は国家資格ではありません。
法人の資格です。
なので資格が無くても仕事をすることができます。
実際に求人にも資格不問の場合も多いです。
しかしながら経験者優遇の文字は多く見かけます。
私は医療事務どころか一般事務の経験もないので、勉強する意味で資格だけでも取っておこうと思いました。
私を採用していただいたクリニックでは未経験者可での募集でした。
後々聞いた話ですが、未経験者の場合は資格の有無は選考基準にしているとのことでした。
経験がなくとも「学ぶ姿勢」があるかわかるからとのことでした。
いざ働いてみるとやはり知らない言葉はたくさん飛び交います。
仕事を覚えてく上で、知識が完璧でなくとも一度勉強して聞き覚えのあるとないとでは全然違います。
採用されやすくなる、仕事を覚えるのに役立つと言う意味では資格を取得して良かったと思っています。
医療事務講座を受講
通信講座もありますが、私は講座を受講しました。
通信講座を選んだ理由は学生だった頃からずいぶんと時間が経ってしまって…自分で新しく何かを“勉強”することに自信がなかったからです。笑
講座を選んでよかったこと
実際わからないことはすぐに講師に聞くことができる点、課題が出てそれを毎回添削・間違っているところを詳しく解説してくれるなど、通信ではできない利点があります。
わからないことを闇雲に調べるよりも時間の短縮になりますし、講師の方は大抵医療事務経験者なので、実体験や間違えやすいところなどを教えてもらえるのも良かったです。
また医療事務にもっとも関わってくる診療報酬改定は2年に1度行われるので、常に新しい情報を知っておく必要があります。
素人には何が新しい情報で、どれが最新なのかわからなくなることが多々あり、プロ(講師)が把握してくれているので心強いです。
医療事務講座は全国で開講されています。
医療事務 講座
年齢層は?
場所によって違うと思いますが、私の参加したクラスでは30~40代女性がほとんどでした。
若い人ばかりだったらどうしよう…と不安でしたが、なんだかホッとしたのを覚えています。
学生時代から時間が経てば経つほど新しく何か始めるのはエネルギーがいることでしたが、医療事務講座の資料請求をとりあえずしてみたことが、動き出すきっかけになりました。
やはり若いころより覚えは悪いとは実感しましたけど…。笑
栄養士を辞めてよかったこと
・水仕事がない
栄養士の仕事は手を洗うことも多いですし、調理補助も仕事だったのでとにかく手は年中荒れ放題でした。
医療事務は水仕事はちょっとした掃除をするくらいなので手荒れはほとんど改善し良かったです。
・ずっと立ち仕事ではない
職場によって違うかと思いますが、立ったり座ったりが多い仕事でした。
立ちっぱなし、座りっぱなしではないので身体に負担が少ないです。
栄養士を辞めて後悔したこと
やはり「もったいない」というところでしょうか。
親に大学に行かせてもらい、それなりに勉強して取った国家資格ですから、親に申し訳ない気持ちともったいないかなという気持ちもありました。
(転職は親にも相談してから決断しました。)
医療事務の採用面接の時に「管理栄養士さんなのになんで?もったいないね」と言われたりもしました。
しかし他職種といえど同じ医療従事者なので、栄養士の知識は多少なりとも役立っています。
関係ないですが、この治療ってこんな値段だったんだ~とか、この薬ってこんな高いんだ~とかちょっとした発見がうれしかったりします。笑
また患者さんと深く係わったり・カンファレンスに参加するような仕事ではないので管理栄養士の仕事に比べると物足りないと思うことはあるかもしれません。
管理栄養士から医療事務に転職ってどうだった?
医療事務の資格を取るにあたって勉強していた時に、もともと医療用語はそれなりに知っているので、接客業など違う業種から資格取得を目指している人に比べて覚えが早いと講師に言われました。
それはそうですよね。
またこれまでも病院の中で他職種と関わって来たので医師や看護師とのやり取りはスムーズにできるかと思います。
そういう点で管理栄養士から医療事務への転職はしやすいのではないでしょうか。
仕事は難しい?
・パソコン必須
今はほとんどの病院でレセコン(レセプトコンピューター)・電子カルテが使用されているので、なんとかやっていけました。
医療事務講座では本来の手計算(紙の上で計算)も練習しましたが、PC がない時代はどんなに大変な仕事だったのだろうと気が遠くなりそうでした。
栄養士の仕事でそれなりにPC に触ってきたので、基本的な操作はできましたが、PCのトラブルに見舞われることもあるのでPCに強いに越したことはないなと思いました。
・責任のある仕事
医師から処方を処方箋として患者さんにお渡しするので間違いがあると大事に至ることが考えられます。
医療従事者なので責任が重い仕事であるということは当然あると思います。
医療事務の利点
これは学生の頃には考えもしなかったことですが、管理栄養士ってパートの採用がほとんどないんですよね。
あるのは栄養士の仕事ばかり、ほとんどが給食管理の現場の仕事です。(栄養士の仕事じゃ駄目ということではありませんが管理をもっているなら管理の仕事もしたいという気持ちがありました。)
フルタイムでバリバリキャリアを積める場合はいいのですが、結婚して転勤族になってしまった私はパートの仕事が適しています。
食文化は地域によって違うことも大きな弊害だったりします…。
医療事務ならば診療報酬は全国どこへ行っても同じなので、どこへ行っても就職しやすいと感じます。
高齢化社会で医療系の就職はこれからも安定すると思います。
特に収入が高い職業というわけではありませんが、正社員の募集も多くありますし、パートの募集も多くあります。
私も今は子供が小さいので医療事務の仕事は一旦退職しましたが、子供がもう少し手が離れたら、また医療事務のパートに務めたいと思っています。
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